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ダンボールの製造

昔の木箱に代わって普及してきたダンボールは、様々な形に加工し何度でも組み立てられ、保管する時はたたむこともできるという利便性から、現在も商品を入れるケースとして多く採用されています。 そのダンボールの製造は、ダンボール素材を使ったシートを加工して製造します。シートは、中芯といって内側の山の部分が 5 ミリのものを A 段、そして、3 ミリの B 段、8 ミリのダブル、2 ミリ以下の E 段〜G 段までの種類を取り扱っています。使用する紙質や山の大きさによって、強度や吸収力が変わります。

古い紙を水で溶かして 90%リサイクルされるダンボールは、コンパクトに保存でき、CO2 を排出しないため環境に良く、エコな包装資材です。 渡辺紙器工業では、包装したい商品に合わせて箱の寸法を考え、中の商品などが移動しないように、 また取り出しやすさなども含め、ダンボールケースと固定するパッキンも合わせて設計します。見本のダンボールケースを作成して、修正を重ねながら完成。そして、完成した設計図から抜型を作り、注文数を生産します。

ダンボールケースの印刷

ダンボールの表面に 1 回に 2 色の印刷を施す事ができます。例えば、商品名や会社名、会社のロゴマーク、JAN コード等のバーコードなどを印刷します。 現在は、寸法がコンピュータ化されパソコンによる操作で自動的に移動します。昔はゴム版でしたが樹 脂版に変わり、短い時間で印版を作る事が出来るようになりました。 出来あがった樹脂版をシリンダーにセットしてテスト印刷、検査をクリアした場合に量産に入ります。時期によって気温や湿度が影響し、乾燥しすぎてしまうと逆に乾かず擦れてしまうことがあり、印刷技術が必要です。 小ロット生産をスピーディーに対応するため、必要な枚数だけ生産から印刷まで柔軟に対応し、お客様 に「間に合って良かった」と感謝された時、一番のやりがいを感じます。 渡辺紙器工業では、そうしたスピーディーで柔軟な対応を、長い間、従業員とともに家族みんなで支えてきました。

パッキン

中の商品がガタつかないように、ダンボールのケースと商品の間に入れるのがパッキン。昔は、発砲スチロールが主流でしたが、現在のほとんどがダンボール素材を重ねたり、切り込みを入れて組み合わせて設計します。 切り込みを入れたり、必要なサイズにカットするため、抜き型を使用して一回で素材をプレスするような機器で製造します。 一枚の板状になったダンボールを商品を入れる時に組み立てて使用しますので、従来の発泡スチロールに比べ、かさ張ることなく、後処理も有効でコスト的にもエコになり、リサイクルも可能です。 また、吸収材として、気泡緩衝材「プチプチ」と言われる空気が入ったポリエチレンのシートを使ったクッションも取り扱っています。

貼箱や紙ケース

創業時から対応してきた和菓子の貼箱やケーキなどの手作業で作るケース。主に決まった取引先からの注文を専属で受けています。 通常、和菓子の箱は正方形や長方形の箱が多いのですが、ここ最近では、お洒落な演出をする箱もあり色々なデザインを対応しています。 板紙製の紙器には、「身」という入れる下の部分と、「蓋」というかぶせる部分があり、蓋には色々なタイプのデザインされた紙を張り合わせて、オリジナルのデザインに加工します。 貼る作業は、季節によっても違うので温度と粘度を調整して貼りつけたらすぐに乾くように調整します。 この作業には熟練した技術が必要でパートさんでも 20 年程のキャリア、60 代の方もいます。 食品に使う糊は自然界のものを使用し、魚の骨髄から作った安全な糊を使用しています。

工場設備

カートンマスター
AP-1150
最大用紙寸法
840✕1,150mm
最小用紙寸法
400✕550mm
最大打抜寸本
820✕1,140mm
用紙厚さ
0.1~3(ダンボール5)mm
自動貼箱製造ライン
NBKM-R500
糊付可能寸法
最大 500✕1,150mm
最小 20✕80mm
プリンタスロッタ
PLUM MARKIII
設計基準寸法
2,700✕1,340mm
最大通紙寸法
2,750✕1,285mm
最小通紙寸法
560✕280mm
最大印刷寸法
2,700✕1,250mm